12月29日(日) フィレンツェ三日目そしてフロリダへ

 フィレンツェ最終日のこの日、夕方5時半の列車でローマに向かうため、例によってチェックアウト後に荷物を預けて出かけた。今日の目的はアルノ川南側の探索、特にピッティ宮殿、ヴェッキオ橋は見ておきたい。

アルノ川沿いを歩き出す。前に見える橋で南側に渡る。 川沿いに停まっていた、カラビニエリのパトカー。カラビニエリは軍の憲兵警察。 そのすぐそばに停まっていたポリツィアのパトカー。実際には組織は違うが、機能はカラビニエリとほぼ同じらしい。

 まずは、カルミネのサンタマリア教会へ向かう。ところが、教会には入れたものの、美術館は休日は13時以降の入場という。諦めて、地図に最後の晩餐と書いてあったサン・スピリト教会に行ってみる。大きな教会で、内部も美しい。幸い美術館にも入れたが、何故か最後の晩餐の絵が無い。係りの人に聞いてみると、ほとんど真っ白な壁を指差す。何でも、200年程前に馬車を建物に入れるためにその側の壁を崩してしまったので絵が失われたとのこと。まことに残念なことであるが、それなら地図にそんなことを書かないで欲しいところだ。尚、この係りの人は彼女が日本人とかで流暢な日本語をしゃべってくれた。

カルミネのサンタマリア教会外観。 カルミネのサンタマリア教会内部。 天井画も美しい。

サン・スピリト教会。前の広場には古い噴水があった。 前方の壁の下半分が最後の晩餐の絵だったらしいのだが、右端の一部しか残っていない。もったいないことだ。

 仕方なく、ピッティ宮殿へ向かう。道路から建物前のところまで階段を上ると、既に沢山の人がチケットを購入する列に並んでいる。建物は外から見ると砂岩のような薄茶色の地味なものだが、窓の下に大きなライオンの顔が彫りこまれている。

ピッティ宮殿正面。 窓の下のライオン。顔が窓ごとに少しずつ違って見える。 既にチケット売り場に長蛇の列が出来ている。

 チケットは宮殿・パラティーナ美術館(パラティーナは宮殿の意味)と、ボーボリ庭園・陶器美術館の分を購入。衣装美術館・近代美術館はパスした。宮殿・美術館に入る前にリュックは預けさせられた。(但し預かりは無料)宮殿は壁に絹が張ってある部屋もある等、内装が見事で、そこにメディチ家が所有していた絵画、彫刻が多数展示されていた。ここも写真撮影は禁止。リッピやラファエロの作品等の他、ルーベンスの絵画もあり、有名どころではラファエロの聖母子像は小さいが美しい絵であった。建物はドゥオモのクーポラと同じブルネレスキの設計である。

ピッティ宮殿中庭。中央に見えるのがボーボリ公園の入口。 中庭に面した回廊。 ボーボリ庭園から見たピッティ宮殿。

 昼は、敷地内にあるバールで。パニーニはわりとおいしかった。

宮殿の一部を利用して作られたバール。 パンにハムとチーズを挟んだだけの簡単なパニーニであるが、案外おいしい。

 この後ボーボリ庭園を歩いた。このボーボリ庭園はピッティ宮殿の庭であるが、樹木の間に彫刻や噴水、洞窟がちりばめられており、高低差も大きな広大な庭園である。昔は迷路もあったそうだが、19世紀に馬車が通る道を作るときに取り壊してしまったのは残念なことである。

オベリスクのある円形劇場。  このようなちょっとした地下構造を洞窟と呼んでいる。

噴水と池を中心とした広場は入れなかった。 坂道に沿って、水が順次落ちてくる仕掛けがある。 口から水が出るようになっている。

広い小道と呼ばれる、庭園を縦断する坂道。両側に彫刻が並んでいる。 道の両側に並んでいる彫刻の例。 庭園はこのような強固な壁で囲まれている。

庭園の一角にあった陶器美術館。 庭園内にあるしゃれたカフェハウス。 庭園出口近くにある巨大な洞窟。

 とにかく広くて、坂も多く、ここを見るだけで二時間かかってしまった。我々の様に時間が限られた旅行者にとっては、のんびり休む庭園というよりは巨大なアスレチックフィールドであった。

 ローマ行きの列車の時刻もあるので、ヴェッキオ橋を渡ってホテルへ向かった。ヴェッキオ橋は両側が貴金属や宝石等を中心とする土産物屋になっており、ものすごい人出である。子供とはぐれないようにするのに気を遣う。

普通の商店街の様に見えるが、これがヴェッキオ橋。 橋の途中で、一部お店が切れて川面が見えるところがある。 それにしてもすごい人出である。

 ホテルで荷物を受け取り、駅までタクシー。ローマまでのユーロスターはわずか1時間半で着いてしまった。

タクシーが来るまで、ホテルのロビーで一休み。 今回のユーロスターは格好よいぞ。 座席は通路の両側に2列ずつあり、4席単位で向かい合わせになっていた。車内でUNOで時間つぶし。

 ローマのホテルは駅から歩いて10分と近いはずなのに、番地のところにそれらしいホテルが見つからなかった。迷っているうちに、警官に不審尋問されたが、警官もホテルの所在が分からない。仕方が無いので該当番地のところの門のインタホンを押すと、門が開き、中がホテルになっていた。ホテルならホテルと外に表示してほしいものである。ホテルは各部屋の中に階段があって上階部分にベッドがあるという面白い構造になっていた。三ツ星ながら中々住み心地の良いホテルだった。

これがホテルの入口というのはちょっと分かりにくい。 階段の先がベッドルーム。下に見えるのはエクストラのソファーベッド。

 ホテルで聞いたリストランテで夕食。アンティパスタ(前菜)が取り放題になっているのが面白かった。

ナザレノという名のリストランテ。 アンティパスタが取り放題! ボンゴレは大体間違いが無い。

 次の日、ローマ発の飛行機の時間が7時過ぎを早い為、バスや鉄道は使えない。予め5時半に車を頼んでおいた。やって来たのはお爺さんが運転するベンツ。しかしこのベンツが速い。早朝で交通量が少ないのをいいことに赤信号でも何でも突っ走る。あっという間に空港に着いた。次はロンドンでヒースロー空港からガトイック空港に移動しなければならない為、ローマ発のアリタリアの便が出るのを待つ間に、余ったユーロを英国ポンドに換えておいた。英国はECの一員であるが通貨は未だ統一通貨のユーロに切り替えることを拒んでいるのである。

立派なベンツが迎えに来てくれた。 

 機内の朝食(これは大したこと無かった)を食べている内にヒースローに到着。ここのパスポートコントロールの待ち時間が長く、散々待たされたが、途中で「乗り継ぎでガトイックに行かないとならないんだ」といって割り込ませてもらった。空港職員に聞くと、ガトイックに行くのなら空港バスが速いという。早速チケットを購入して乗り込んだが、ガトイック空港のバージンアトランティックのチェックインカウンタに着いたのは出発35分前。ところが、「もう閉めたので、この便には乗れない。航空券発行元のコンチネンタルのカウンタで聞いてくれ。」何だって!!仕方なく、荷物を引きずってコンチネンタルのカウンタに行くと、バージンアトランティックの15分後に出るニューアーク経由オーランド行きの便に乗せてくれるという。空港内を走ってゲートまで行き、ぎりぎりセーフ。直行でオーランドに行くはずだったのに比べれば数時間のロスであるが、いずれにせよローマ出発と同じ日に帰り着けるのでまあ良かった。

ヒースローからガトイックへの空港バス。後から考えればタクシーにしたら間に合ったかも。

 ニューアークで入国審査、こちらはヒースローと違い係員が多い為かあっという間だ。荷物をいったん引き取って税関を通った上で、再度荷物を預けた。ニューアークで若干待ち時間が長めであったが、既にアメリカ国内、気楽なものである。乗ってしまえば3時間程でオーランドに到着。サテライトパーキングに行くシャトルバスもすぐに見つかり、無事帰宅。お疲れ様でした。

旅行中に、ちゃんとサンタクロースは来てくれていたようだ。

 

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