12月28日(土) ピサ・フィレンツェ二日目

 朝起きると、雨が降っている。日帰りでピサに行くため、朝食後、タクシーを拾って駅へ向かった。往復の切符を買うと、次のは9時25分の発車だというので、表示板をみていると9時25分に出る列車が3本もある!あわててインフォメーションでプラットフォームの番号を聞いて発車5分前に飛び乗った。

ピサ行きは鈍行列車。 やけに汚れた車両だと思ったら、風景が描かれていたのだった。

 聞いていた通り、発車して1時間でピサに到着。車内放送も構内放送も無く、駅名の表示も少なく、停車時間も短いので、注意が必要だが、ここでは降りる人が多かったので問題なかった。

ピサ・セントラル駅。街の中心から1-2キロ程度離れている。 

 まだ、雨がぱらついている。ピサの斜塔があるドゥオモまで1-2キロであるが、バスで行くことにする。駅前の両替屋でトラベラーズチェックを追加で換金してから、バス停へ行く。ドゥオモに行くと書いてあるバス停で待っていると、そこにいたおじさんが別のバス停だと手ぶりで教えてくれる。どうやらそこだと遠回りだったらしい。バスに乗ってからも、近くにいたおじさんが、色々親切に話しかけてくる。イタリア語なので半分も意味が判らず、警戒していたが、最後に降りるバス停を教えてくれて、本当に親切なだけのおじさんと判明。疑って申し訳なかった。

バスのチケット。ここのは60分有効で、0.8ユーロ。 バス停の行き先表示はわかりにくい。結局バスの運ちゃんに確認するのが一番。

 ピサも昔は都市国家であったので城壁に囲まれている。海上交易を支配して一時は大きな勢力を誇っていたのが、マキアヴエリの時代のフィレンツェに攻め落とされたということだ。ピサの城壁の門をくぐって入ると、大きな広場の中に洗礼堂と大聖堂、斜塔(鐘塔)が並んでいる。ローマやフィレンツェの様に街中でなくて広場に建物が並んでいるので、全貌が良くわかる。

街を囲む城壁の向こう側に洗礼堂のドームが見える。 手前から、洗礼堂、大聖堂、斜塔(鐘楼)。

 早速斜塔に近寄ると、警備員が入口を閉ざしている。どうやら40分毎のガイドツアーでしか入れないらしい。早速インフォメーションに行って聞くと、次の空きがあるツアーは1時で、しかも8歳以下の子供は塔には登れないと言う。これでは下の子は登れない!やむを得ず1時に3人、1時40分に1人申し込んで、順番に下の子の面倒を見ることにした。1時までに間があったので、大聖堂(これは無料では入れた)を見て、近くのリストランテで食事をすることにした。観光地の食事はおいしくないのが通例だが、ここは例外的に大変おいしかった。ただ、請求書にサービス料が含まれていたにもかかわらずウェイターにチップを要求され、サービス料が含まれていることを言うと、「それは店の分で…」などともごもご言って黙ってしまった(払わなかったが)。

時間があるので大聖堂に入ることにする。11世紀に建造された。 やはり、中は広大! 正面は、キリストをモザイクで描いている?

美しい彫刻の説教壇(?)。13世紀頃のものらしい。 このレストラン、味は良かったんだが…

 食事している間に雨は上がった。女房と上の二人の子供が斜塔に登っている間に、下の子とお土産を見て歩く。しかし、斜塔の模型や、Tシャツなど、あまり魅力を感じなかったので見ただけだった(後で女房が何か買ってやったらしい)。

土産物は、あまり食指が動かない。 下の子が斜塔が倒れないように支えているところ。

 そうこうしているうちに私の番が回ってきた。斜塔は傾きが大きくなりすぎたためにここ数年改修工事を行っており、ようやく今年になって観光客が上れるようになったそうだ。塔なので螺旋階段になっているが、全体が傾いており、しかも折からの雨で石の階段が滑りやすくなっているので結構怖い。これはやはり小さい子は無理かも知れない。階段の段数は300段も無かったので、体力的には問題なかった。塔全体が大きく傾いているのに対し、上についている鐘楼はやや垂直に近くなっている(それでも傾いているが)。上からの眺めは絶景で、小さなピサの町が一望できた。昔、ガリレオ・ガリレイがこの塔から物を落として、重力の実験をしたという話を思い出した。

斜塔はやはり結構傾いている。 石の階段は中央が磨り減っており、雨でぬれている上に塔全体と一緒に傾いているため、上りにくい。 元々鐘楼なので、上には鐘が備え付けてある。

大聖堂や洗礼堂が見下ろせる。 ピサの町を見渡すことが出来る。

 洗礼堂や美術館の見学は飛ばして、バスで駅に向かう。時刻表を調べると、フィレンツェ行きの列車が正に発車する時刻だ。プラットフォームに着いた我々の目の前を列車が発車していった(朝の内に時刻表を調べておかなかった私の手落ちだ)。50分ほど待って、次の列車でフィレンツェへ向かった。

ホームの売店には日本の漫画も。F、愛してナイト、キャプテン翼、ダイの大冒険等があった。 各駅停車で再びフィレンツェへ。今度は終点までなので気楽。

 ガイドブックを見ると、アカデミアとサン・マルコ教会は6時過ぎまで開いているようだ。そこで、駅からタクシーでアカデミアへ。ここは何といってもミケランジェロのダヴィデ像が見もの。その大きさと量感に圧倒される。でも、ダヴィデってゴリアテに比べて体躯が小さいのを知恵でカバーしたという話だった気が…。ここも当然写真撮影は禁止。

アカデミアの入口。ここも多数の彫刻、絵画があるが、子供たちは少々お疲れ気味。

 更に頑張って、サン・マルコ教会へ向かう。二階にフラ・アンジェリコの「受胎告知」があるはずだが、教会内から上がる途が無い!外に出てみると、教会の入口の横に美術館の入口があった。

サン・マルコ教会。実は右手の方が、旧修道院、現美術館の入口。 教会自体の中も荘厳で美しい。しかし、求めるものはここではなかった。

 閉館10分前の声を聞きながら階段を駆け上るとその目の前に「受胎告知」はあった。昔の修道院の壁そのものに書かれた絵は色がやや淡くあせており、やわらかい印象を与える。時間が許す限り、修道院の各個室の壁に書かれた壁画を見て回った。残念ながらここも写真撮影は禁止されていた。

 ホテルに帰る途中のリストランテで夕食を取る。何と、メニューに全て日本語の説明がついている。日本人観光客の力(数?)を感じた。味は合格。特に仔牛のステーキがおいしかった。

メニューに英語の他に日本語も出ているが、一部間違っているので要注意。 おいしかった仔牛肉のステーキ。

 

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